妖精渉る夕星に〜真摯な愛を秘めた外科医は、再会した絵本作家を逃さない〜
「ねぇ花梨、月曜日にデートしない? 確か休みだよね? 俺も偶然、その日は休みなんだ」
何故休みのことを知っているのだろう──そう思った花梨の頭にある人物が浮かんできた。
「……わかった。及川先生に聞いたのね」
「少しだけね」
あまりにもことがうまく運びすぎている気がしていたら、やはりそういうことだったのか。
「私のこと、どこまで聞いてるの?」
「気になる? でもそれは次のデートまでお預けだよ」
いつもスマートな北斗が見せたいたずらっぽく笑う笑顔に、花梨は胸がきゅんと締め付けられる。彼を好きだった気持ちの種が芽を出し、話すたびに少しずつ大きくなっているような気がした。
「じゃあ月曜日に……」
小さな声でそう言うと、突然北斗の唇が耳に触れ、「もう聞きたいこと、言いたいことはない?」と囁いたものだから、花梨の腰が抜けて、しかも北斗の腕の中にいたため、彼に体を預ける形になってしまった。
「ご、ごめんね! びっくりしちゃって……」
「花梨は本当に可愛いなぁ。だから放っておけないんだ」
北斗は腕の力を緩めると、花梨を自分の方に向かせて頬に手を添えた。それから花梨の頬をそっと撫でたので、キスをされると思い息を飲んだ。
「行きたいところとか考えておいて。俺も考えておくから」
だが北斗は微笑んだだけで、それ以上は何もしなかった。それよりも、キスを期待してしまった自分が恥ずかしくなる。
扉を開けてくれた北斗の顔を直視できず、両手で顔を押さえながら部屋を出た。
何故休みのことを知っているのだろう──そう思った花梨の頭にある人物が浮かんできた。
「……わかった。及川先生に聞いたのね」
「少しだけね」
あまりにもことがうまく運びすぎている気がしていたら、やはりそういうことだったのか。
「私のこと、どこまで聞いてるの?」
「気になる? でもそれは次のデートまでお預けだよ」
いつもスマートな北斗が見せたいたずらっぽく笑う笑顔に、花梨は胸がきゅんと締め付けられる。彼を好きだった気持ちの種が芽を出し、話すたびに少しずつ大きくなっているような気がした。
「じゃあ月曜日に……」
小さな声でそう言うと、突然北斗の唇が耳に触れ、「もう聞きたいこと、言いたいことはない?」と囁いたものだから、花梨の腰が抜けて、しかも北斗の腕の中にいたため、彼に体を預ける形になってしまった。
「ご、ごめんね! びっくりしちゃって……」
「花梨は本当に可愛いなぁ。だから放っておけないんだ」
北斗は腕の力を緩めると、花梨を自分の方に向かせて頬に手を添えた。それから花梨の頬をそっと撫でたので、キスをされると思い息を飲んだ。
「行きたいところとか考えておいて。俺も考えておくから」
だが北斗は微笑んだだけで、それ以上は何もしなかった。それよりも、キスを期待してしまった自分が恥ずかしくなる。
扉を開けてくれた北斗の顔を直視できず、両手で顔を押さえながら部屋を出た。