空の植木鉢
数ヶ月後。
私は新しい部屋でひとり暮らしていた。

買ったばかりのソファに沈み込み、
つけっぱなしのテレビをぼんやり眺める。

内容なんて頭に入らない。
けれど、その雑音がなぜか心地よかった。

――あっけない終わりだった。

言葉にも態度にもできなかったけど、
本当は、ずっと一緒にいたかった。

最後に彼女へかけた言葉が、今でも耳に残っている。

「どうかお元気で。」

できるだけ無機質に、でも少しは後悔が伝わるように。
それでも、平気なふりくらいはしたくて。
結果、どっちつかずの言葉になった。

私の強がりなんて、とっくに見透かされていたのだろう。
彼女は、何も言わなかった。
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