（２０２５改稿版）俺の妻は本当に可愛い～恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています～
誤解がとけた立花さんと千奈さんはお互いを大事に想いあっている。

ちなみに立花さんにも後日正式に謝罪され、焦ったのは懐かしい思い出だ。

ふたりは今夏に婚姻届を提出し、年内に挙式予定だと聞いた。

結婚式への招待もすでにいただいている。

千奈さんと私が友人になったのを知った頼子さんは、千奈さんをキッズカフェ計画に誘った。

最初は気後れしていた千奈さんだが頼子さんと説得したところ了承してくれた。

さらに頼子さんは愁さんの了承を得て立花さんにも声をかけ、両社共同でのカフェ経営を発案した。

諸々の打ち合わせのため、午前中から応接室にいるのだが少しずつ話がずれてきている。


「沙和ちゃんは愁と最近一緒に暮らし始めたのよね？」


「はい、先月引っ越しました」


頼子さんの質問にうなずきながら返答する。


「住み心地はどう？　部屋が気に入らなかったら正直に愁に言うのよ？　なんなら新居を購入させてもいいんだから」


豪快すぎる考えに慌てる。

愁さんが暮らす都内一等地にある築浅のタワーマンションはとても広く豪奢で、最初に訪問した際は驚きで声が出なかった。


「早く引っ越しを決断するよう私からも言ってほしいとか、愁は本当にしつこかったのよ」


初めて耳にした情報に瞬きを繰り返す。
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