(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「今夜板谷社長がエスコートされている女性は誰かしら? 初めてお会いしたけれど」


「あのドレスの色って……まさか!」


「そういえば、先日結婚式の前撮りをされていたらしいって噂が……」


周囲から漏れ聞こえる女性たちの声に、会場の端に移動しようとしていた足が止まる。


ドレスの、色?


「あの、津田さん、このドレスの色って……」


女性たちの噂が気になり、近くの津田さんに話しかけようとしたとき、シャンパンゴールドの華麗なドレスを纏った辺見さんが現れた。


「こんばんは、本日はご出席くださりありがとうございます」


完璧な笑みと優雅な所作で話しかけられ、急いで姿勢を正す。

愁さんを無意識に捜すけれど、私の位置からは見つけられない。


まさか辺見さんは私がひとりのタイミングを見計らった? 


意地の悪い考えが一瞬浮かび、慌てて取り消し、挨拶を述べる。


「本日はお招きいただき、ありがとうございます」


「……そのドレスはあなたが選んだのですか?」


私のドレスを真正面から目にした辺見さんは、突如険しい表情を浮かべ尋ねた。


「いいえ、板谷社長が選んでくださいました」


さすがにこのような公の場で〝愁さん〟とは呼ぶのは憚れた。

私の返答に辺見さんの顔色が悪くなっていく。
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