幸せの青い小鳥を助けたら、隣国の王子に番になってくれと求婚されました
*
(私は簡単な魔法しかできないけれど、何もしないよりはマシよね)
屋敷へ戻り自分の部屋へ来ると、シーラは柔らかいハンカチの上に青い小鳥をのせ、両手を小鳥へ向けて治癒魔法をかけた。黄緑色の光が小鳥を包み込み、キラキラとした光の粒が小鳥の体へ入っていく。光が消えると、所々汚れていた小鳥の羽根は綺麗になり、呼吸はさっきよりもしっかりとしている。
「ピ……」
小さく、だが確かに小鳥から鳴き声が聞こえた。
(鳴いた……!)
シーラはそっと小鳥を手に乗せると、ず優しく撫でた。
(さっきよりもあたたかい……!心臓の音も、しっかりした気がする)
ホッとして微笑むと、小鳥がうっすらと目を開けた。綺麗な深い紺色の瞳が、ジッとシーラを見つめている。
「大丈夫?苦しくはない?私はあなたの味方よ。心配しないでね」
シーラが優しくそう言うと、小鳥は瞼を数回ゆっくりと瞬かせ、また静かに閉じた。どうやら眠ってしまったらしい。
(なんて可愛いのかしら……こんな可愛い小鳥を執拗に追いかけて売ろうとするなんて許せない!)
また優しく小鳥を撫で、シーラはそっと柔らかいハンカチの上に置く。ぎゅっと握りしめたまま硬直していた小鳥の小さな指は、いつの間にか解けていて柔軟性が戻っているようだ。
(このまま安静にしていれば、すぐにまた外へ飛び立てるようになるかも。でも、もしかしたらまだあの怪しい人たちがこの子を狙って森をうろついているかもしれないし……当分の間は保護していたほうがいいかもしれないわ)
(私は簡単な魔法しかできないけれど、何もしないよりはマシよね)
屋敷へ戻り自分の部屋へ来ると、シーラは柔らかいハンカチの上に青い小鳥をのせ、両手を小鳥へ向けて治癒魔法をかけた。黄緑色の光が小鳥を包み込み、キラキラとした光の粒が小鳥の体へ入っていく。光が消えると、所々汚れていた小鳥の羽根は綺麗になり、呼吸はさっきよりもしっかりとしている。
「ピ……」
小さく、だが確かに小鳥から鳴き声が聞こえた。
(鳴いた……!)
シーラはそっと小鳥を手に乗せると、ず優しく撫でた。
(さっきよりもあたたかい……!心臓の音も、しっかりした気がする)
ホッとして微笑むと、小鳥がうっすらと目を開けた。綺麗な深い紺色の瞳が、ジッとシーラを見つめている。
「大丈夫?苦しくはない?私はあなたの味方よ。心配しないでね」
シーラが優しくそう言うと、小鳥は瞼を数回ゆっくりと瞬かせ、また静かに閉じた。どうやら眠ってしまったらしい。
(なんて可愛いのかしら……こんな可愛い小鳥を執拗に追いかけて売ろうとするなんて許せない!)
また優しく小鳥を撫で、シーラはそっと柔らかいハンカチの上に置く。ぎゅっと握りしめたまま硬直していた小鳥の小さな指は、いつの間にか解けていて柔軟性が戻っているようだ。
(このまま安静にしていれば、すぐにまた外へ飛び立てるようになるかも。でも、もしかしたらまだあの怪しい人たちがこの子を狙って森をうろついているかもしれないし……当分の間は保護していたほうがいいかもしれないわ)