【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
特にシュマイディト国王はホレスを見て、眉や目尻の下がったでれでれの顔を見せていた。
とにかくホレスがかわいいらしく彼を甘やかすのだが、あまりにもプレゼントを大量に買うため、よくホレスに怒られている。


「じーじ、めっ!」

「だってぇ…………」

「もったいない。めっ!」

「……はい」


買いすぎた分は、孤児院に配られたそうだ。

それに毎日、アデラールと魔法の訓練をしているためか、いつのまにかパパから父上呼びがすっかり定着していた。
今日もシルヴィーがレースを編んでいる横で、アデラールとホレスは魔法について学んでいる。
ホレスはまだ幼いため、今は適度に発散させて内部に魔力を溜めすぎないことも大切だそう。

昼間は外では一緒にお茶をしつつ噴水のある中庭で魔法の練習。
何かあれば、アデラールが魔法で助けてくれる。


『母上、できました!』


シルヴィーのことも母上と呼ぶのだが、少し寂しさを覚えた。
けれど王族としての立ち振る舞いを学んでいくのは大切なことだ。
それに関わる人が多いせいか、ホレスはどんどんと言葉を覚えている。

(ホレスは馴染むのが早いわ。わたしの方がこの状況を受け入れるのに時間がかかっているのに……)

母からも手紙が届き、レオナール公爵とはうまくやっているらしい。
次第に惚気のような内容に変わっていくため、シルヴィーは何度も瞬きを繰り返す。

(まさかレオナール公爵と? いや、まさか! 流行りの小説でもあるまいし……)
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