【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜

なんとここから出ていく前にシルヴィーの婚約が決まってしまう。
婚約者はロラン・ベージス。ベージス子爵の次男だった。
父がシルヴィーをレンログ伯爵家の跡取りと決めたのは、想定外の出来事だった。

それと同時に、今までやってきたことが父に認められたのではないかと思い嬉しかった。
久しぶりの期待感。もしかしたら心を入れ替えてくれたのではないか……。
しかしそんなことはありえないのだと、シルヴィーは再び地獄に突き落とされることとなる。

シルヴィーを選んだのは屋敷の使用人や領民たちに支持を得ているシルヴィーをここに縛りつけるためだった。
そして自分は金を搾取して自分は遊ぶため。
屋敷の仕事をシルヴィーとロランに押し付けて、借金を肩代わりさせようとしたのだ。

(やっぱり……。一瞬でも信じたわたしが馬鹿だった。もう何度も裏切られてきたのに)

少しでも期待した自分が悪かったのだ。シルヴィーはギュッと手のひらを握る。
どれだけ犠牲になったとしても報われることはないのに、こうして人のために動いてしまう自分の甘さが嫌でたまらない。
涙は出てこなかったが、この選択を後悔していた。

社交界に出ておらず、知り合いもいないためロランがどんな人物なのかはわからないまま初めての顔合わせの日を迎えた。
彼は父や義母やミリアムの前では好青年だったが、シルヴィーと二人きりになると彼は一気に豹変した。
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