【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
シルヴィーからすると愉快な王女様ではあるが、今までアデラールに相応しくない令嬢たちを退けていたそうだ。
その時のマリアの恐ろしい表情はアデラールにそっくりだった。

『アデラールお兄様にまとわりついてきた虫は、わたくしが潰してやりましたわ。だって目障りなんですもの。あんなに素晴らしいお兄様に自分が相応しいと思っていること自体、おこがましいと思わないのかしら。あと元レンログ伯爵家、今は子爵家だったかしら……名前を口に出すだけで吐き気がするわね。わたくしのシルヴィーを虐げていたあの一家を絶対に許さないわ。呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる……っ!』
死んだ魚のような目をして、彼らに呪いをかけるマリアを止めることなどできなかった。
もちろんアデラールを狙っていたミリアムとも面識はあるようだ。

マリア付き侍女たちによれば、いつも通りの行動なので問題ないそう。
満面の笑みでそう言われてしまうと納得してしまう。
そしてアデラールの結婚相手はシルヴィーしかいないと十三年前から確信していたというのだから驚きである。
だから最初からシルヴィーに好意的だったようだ。

そして今日もマリアにいろいろと指導してもらっている。


「そうそう。さすがわたくしのシルヴィーだわ! なかなかに筋がいいですわね」

「ありがとうございます。マリア王女殿下」 


たまに『わたくしのシルヴィー』という言葉が気になるところだ。
マリアの愛もアデラール並に重たいのだ。


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