【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
アデラールとの関係は少しずつ変化していた。もちろんいい方向にである。
だが、たまに彼の愛情が重すぎて喧嘩になると、アデラールが落ち込みすぎて仕事にならないため側近たちに泣きつかれることもしばしば。

彼からの愛がいつか冷めてしまうのではないか。
心のどこかでそう思ってしまう自分がいたが、今は愛情を与えられすぎて疑うことすら面倒になってしまった。


「大好きだよ。好きすぎて好きすぎてどうしたらいいのかな?」

「……知りません」

「僕がいないとシルヴィーが生きていけなくなったらいいのに」

「それは困ります」

「そうならないと僕が困るんだよ。今となっては十三年も我慢していた僕ってすごいし、どうして我慢できたのかわからないや。シルヴィーの頭の中が僕のことだけでいっぱいになってくれたらなぁ……」

「…………」

「怒っている顔もかわいいね。どうしてこんなにシルヴィーはかわいいんだろう。僕の想いが全部、君に届いたらいいのにね」



完璧だと思っていた彼にもいろんな一面があると知った。
男らしくて、頭が良くて、なんでもできて優しいけれど、子どもっぽい一面や独占欲が暴走してしまい周りに迷惑をかけてしまったりするところも。
マリアによればシルヴィーのこととなるとアデラールは別人のようになるそうだ。

けれどただ一つはっきりわかることは、彼と共にいて幸せだということ。
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