【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
こんなところで時間を使ってしまったことで令嬢に被害が及んでしまう。
ここで足を失ったとしても彼女を助けたい、そう思っていた。

『──ギャアアアアアッ!』

何が起こっているのか。ラディング侯爵の悲鳴が聞こえた。
もしかしたら彼女は必死に抗っているのかもしれない。
部屋には鍵がかかっていた。
アデラールは持っていたナイフで鍵を壊していく。
なんとか扉を開けて、アデラールが部屋の中に入るとそこには予想もしていなかった光景が広がっていた。

──バチンッ、バチンッ

アデラールはあまりの衝撃に動けなくなっていた。
何故ならば襲われているのは令嬢ではなく、ラディング侯爵の方だったからだ。
彼はうつ伏せのまま、四つん這いのように拘束されていた。
腕はベッドに繋がれており、縛り方が妙に美しい。
馬乗りになった令嬢が鞭を振り上げているという恐ろしい状況である。

(な、何が起こっているんだろうか……)

毒のせいで思考が鈍っていく。幻でも見ているのだろうか。
ラディング侯爵は気絶しており、服は破けて尻が剥き出しになっている。
アデラールは鞭を持っている彼女の急いで止める。
これではどちらが加害者なのかわからない。
明らかに顔は赤くなり体をブンブンと勢いよく振っている様子を見るにかなり酔いが回っているのだろう。
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