【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
ホレスや母、シルヴィーの髪色や瞳の色はかなり目立つ。
けれど周りにはリサやリーズなど、元貴族の令嬢も多いためあまり気にしたことはなかった。
けれどホレスのホワイトゴールドの髪は珍しいといつも言われていた。
ただアデラールはそれだけではないような言い回しをしている。


「君が僕との子どもを身籠っていた以上は、影から守らせてもらっていた。いつかはこうなってしまうことはわかっていたから……」

「…………え?」


シルヴィーはアデラールの言葉に目を見開いた。
そういえばで暮らしていても一度も危ない目にあっていないことを思い出す。
アデラールが合図すると、見覚えのある顔が三人ほど現れる。

それは常にホレスやシルヴィーのそばにいるリサ。毎朝買いに行くパン屋のベン。毎朝挨拶を交わす新聞配達のレオンの姿があった。
どうやら彼らはホレスを守るために、アデラールから派遣された護衛だったようだ。
彼らは皆、街で暮らし始めた時からシルヴィーを支えてくれた人たちだ。

(アデラール殿下がわたしたちを守るために……?)

どこまで彼が知っているのかはわからない。いや、すべて知っているのだろう。
シルヴィーの居場所も護衛を雇い、見守るのも彼が王族であるが故に権力や資金でどうにでもなってしまう。
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