運命的な出会いには裏がある。
「聞いてる？琴葉」

「え？ああ、暖の少年心が燻られてる話？」

「何の話してんの。そうじゃなくて、ここ、星も綺麗だしかなり評価も高いしどう？って」


　そう言いながら私の代わりにノートパソコンの画面を動かし、候補地のHPを見せてきている。

　部屋の様子も写真に写っていたがオシャレで、星空に関しても写真ではかなり綺麗に写されていた。

　画面を見ながら「いいね、ここ」と話をしながら、見る。


「じゃあ、予約するわ」


　そう言いながらノートパソコンを私に返し、スマートフォンの操作を始める。今手に持っている端末で予約をしようとしてくれているらしい。

　うちの彼氏ってば、こういう所も頼りになるんですって声を大にして伝えたい。

　心の中ではこれでもかと言う程に叫んでいるのに、現実世界でやったらただの頭の可笑しい女として、暖に惹かれる可能性があるので真顔だけれど必死に耐えている。


「…何。真顔で見てくんなよ…。何考えてるか分かんねぇし…」


　これはこれで気味悪がられた。流石に真顔で見てくんなよは理不尽じゃないかなあ？と思うがそれは言わないことにしておいた。
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