運命的な出会いには裏がある。
 夜になると夕飯を食べた後シャワーを浴びて、それからベッドの上に寝転がって星を眺めていた。

 空に綺麗な満点の星空が出来ていて、写真で見るよりもずっと綺麗だった。

 暖も私の横に入って、部屋を暗くして一緒に星空を見ている。


「マジで最高。ベッドはふかふかだし」

「もうちょいこっち来たら」


 そう言って私の事を抱き寄せると腕の中に閉じ込める。

 先程まで星を見ていたはずなのに何も見えなくなる。
 同じボディーソープの香りなどを直に受ける。
 体温も感じる程距離が近くて、こんな事何度もあるのにどうしていつまで経っても慣れないのか分からない。

 暖は「なあ?」と私に話し掛けてくる。


「ん?」

「一緒に住まない?ここから戻ったら」

「え?」


 暖の言葉に思わず顔を上げて見ると、暖は真剣な表情でこちらを見ていた。

 まさかここで同棲の提案をされるなんて思っていなかった。


「よくない?もうずっと一緒に居るんだし。離す気ないし」


 そう言いながら軽く身体を起こして私の頬や目元に口付ける。
 それがくすぐったくて甘い声が出る。

 ちゃんと同棲の事を考えたいのに、意識が暖の方にしか向かない。


「…なあ、聞いてんの?」

「聞いてる…っ」


 首筋に優しく口付けした後、その後舌で軽く舐めて甘噛みしてくる。
 そんな甘い行為にビクッと身体を震わせると、暖は私から急に離れた。
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