運命的な出会いには裏がある。
 突然離れた事に驚くと、暖はカーテンを閉めると再度私の身体を覆う様に乗っかってくる。


「ま、いいけど、返事なんて。断られても諦める気ねぇし、どうせ近くに居るし」


 そう言って優しく笑うと、私の髪に優しく触れる。


「…今日はこの特別空間で自然を楽しむんじゃなかった?」

「忘れた。今は星なんか集中できない」


 そう言って甘い甘いキスが身体中に降ってくる。

 同棲の事しっかり考えたいのに、そんな事を考える隙も何もくれない。
 甘く甘く溶かされて、溺れていくことしか考えられなくなっていく。





⸝⸝꙳





 夜が深まって、お互いの熱い吐息と私のはしたない甘い声と、時々行為中の音がこの空間をいっぱいにして響く。

 暖の息が耳にかかり、それすらも感度を高める材料になる。


「…っ、暖、すき…っ…」

「ほんと…、可愛い。俺のが絶対、好きだけど」


 そう言って余裕は無さそうなのに口元に笑みを浮かべて、瞳は熱を持って愛おしそうに見つめてきている。

 それから手を恋人繋ぎにして優しく唇にキスを落とすと、ゆっくりと腰を動かす。


「なあ、もっかい好きって言って。聞きたい」


 そう耳元で囁く間に動きは少しずつ早くなって、手は抑え付けられている。


「ん…っ…、す、き」


 必死に言葉で愛を紡ぐと、暖は優しく微笑んだ。


「色々計画してでも捕まえたかった女の子なんだから、逃がすわけない。拒んでも、逃げても絶対離さない」


 この人はどうしてこんな重たくて甘い愛を私に向けてきてくるのか。

 運命では無かったかもしれないけれど、捕まってしまった事に何の後悔も無い。
< 60 / 61 >

この作品をシェア

pagetop