Reunion love.
 誰にも挨拶をせずそのままホテルの外へ飛び出す。

 嘘を吐くのも気持ちを隠し通すのも私には全て無理な事だった。一緒に居られるなら割り切れるとも思ったけど、それも無理。

 全てに空回りしすぎてしまった。もう何も巻き戻しも出来ないし修復も出来ない。

 駅に向かって歩き出すと「純花!」と名前を呼んで、後ろから走っている様な足音が聞こえてきた。声を聞くだけで太一くんだと分かるので振り返らず、むしろ走ってその場から離れようとする。


「はっ!?バカかよ!酒も入ってんのに走るとか!」

「バカでいいから追いかけて来ないで!」

「マジで、クソめんどくさいな!」


 そう言って後ろから私の手首を掴んできて払おうとするも全く離してはくれない。

 好きになったら困るとか、会ってみたら普通とか、今は好きじゃないと取れる発言をしてきたくせに、今日のタイミングで大事には思ってるとか、どれもこれもずるい事ばかりだ。

 どうでも良いなら放っておいてほしい。好きにならないなら優しくなんてしないでほしい。


「面倒な女だから放っておいて」

「簡単に放っとけたらとっくにそうしてんだよ。言ったろ、大事なのには変わりがないって」

「好きにならないなら中途半端に優しくしないで!そうやって好きになられるの、太一くんの自業自得なんだから!好きになってほしくないなら放っておいて!」

「ちょっとこっちにも整理させろよ。話が急展開過ぎてついていけないって」


 そう言って困った表情をしているのが見えた。
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