Reunion love.
 色々と話しながら太一くんは手際よく料理を済ませると、さっさとジャケットを羽織ってしまった。


「え、食べて行かないの?」

「帰る。ちゃんと戸締りしろよ」


 本当に長居はする気が無かったらしい。これなら一緒にご飯を食べに行った方が一緒に居る時間が長いなとか考えてしまう。

 せっかく来たんだから、もう少し一緒に居て欲しい。

 そう思っているのが態度に出てしまったのか、太一くんは真顔で私の顔を見ていた。


「何その顔」


 少し不服そうな表情をしているであろう私の顔を見て軽く首を傾げている。


「…次会えるのいつ?」

「いつって…」

「ここで帰ったらまた1ヶ月くらい会えなくなる?」

「…別にそんな期間をきっちり決めてるわけじゃないけど」


 そう答えながら太一くんの顔は軽く困ったような表情をしていた。その表情を見て、子供みたいな我儘を言ってしまったことをそこで自覚したのだ。

 私達は恋人同士でもないのだから、太一くんがこんな問い詰め方をされても面倒だと思うのは当然だ。

 すぐに会いたい、そう言いたかった言葉をグッと堪えて「ごめん、予定見ないと分かんないよね。そんなの」と笑顔で返した。

 私の顔を見た彼の顔が気持ち険しい物に変わるのを見逃さなかった。


「…まだ続けてんだな。その顔」

「え?」

「いや、何でもない。ちゃんと飯食って休めよ」


 そう言うとそのまま玄関に向かって家を出て行ってしまう。本当に料理だけをして、太一くんはこの家を出て行ってしまった。
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