Reunion love.
「…どっか食いに行く?」

「え?」

「つっても今から開いてる所限られてるけど。仕事遅くて疲れて飯作れないんだろ。そこの安い居酒屋でいい?」

「え、いや、良いよ。大丈夫だよ」

「そんなガリガリで見てるこっちが心配になんだわ。相変わらずほっせぇ」


 身体の事に触れられてバッと手で身体を隠すと、太一くんは笑うでもなく近くの居酒屋に迷いも無く入って行く。

 まさか再会して急にご飯に行くことになるなんて思っていなかった。

 購入したコンビニ弁当は明日休みだし、明日食べればいいかと決めて太一くんに続いてお店の中に入って行く。

 週末なだけあってまだ混み合っていて、カウンター席がたまたま空いていたからそこに並んで座った。

 適当に食べるものとお酒を頼んで、2人で料理を口にする。


「太一くんはあの時間にどうしたの?」

「課の忘年会。先輩が帰りますって言ったタイミングで面倒だったから一緒に引っ付いて出た」

「あ、そうなんだ」


 と言う事はきっと先程まで隣に居た女性が先輩なのだと思う。

 太一くんは枝豆を口に含んで皮を空いているお皿に入れている。

 こんな風につまみを摘まんでお酒を飲んでいる姿を見るのは当然初めてだ。スーツを着ている姿を見るのも。


「太一くんは、今どこで働いてるの?」

「この近くの会社の経理」

「そうなんだ、戻ってきてるの知らなかったから驚いた。」

「まあ、うん。純花は?何してんの」

「webデザイナー。普段はリモートなんだけど、年末で会社で打ち合わせとかやる事いっぱいあって、今日はちょっと遅くなっちゃった」

「そう。大変そうな」


 他人事な返しに苦笑いをした。当然話の流れで聞いただけで、私の現在になんてそこまで興味も無いと思う。
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