Reunion love.
「モテてたら誇らしいしね。そういう人と付き合えてたレアな女だって」

「何それ、レアもの扱い?」

「そもそも太一くんと付き合った女性そんなに多くないんじゃない?その時点でレア?」

「…そんなの聞きたい?」


 太一くんのその質問に少しだけ緊張した。実を言えば、私と別れた後に交際した女性の事なんて聞きたくないような、気になるような、そんな複雑な感情だったから。

 その気持ちを見透かされているんじゃないかと思った。


「…何で?ただの会話だよ。何の意味もないでしょ?」


 昨年よりもきっと私は嘘をうまく吐けるようになったと思う。もう昨年程辛いことはない。

 1年も経てばいくら好きでも諦めはついているから、何があっても期待なんてしない。


「そうだな。変に意識してるのは俺の方だったかも」

「意識ってなんで?」

「昨年いろいろあったから。ま、でもあれから1年も経ったんだな」

「そうだよ。振った太一くんが気にするなんて変だよ」


 そう言ってわざと明るく振舞った。友達だった時の私達なんて遠い昔過ぎて覚えていないけど、きっと高校時代の付き合う前は明るく話せていたと思う。

 だから今出来る限りの演技をして、もう昨年と同じことは繰り返さない。昨年と違って時間が私を強くしてくれたと思うから。
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