Reunion love.
「今更聞くけどさ、私と付き合ってから誰かと付き合ったりした?」

「してない」

「ええ?本当に?」

「そういう純花はどうなわけ」

「…私は、2人。すぐ別れちゃったけど」


 もう誰と付き合っても太一くんを思い出すから、私には恋愛できないと思っている。きっと今も誰かと出会って付き合っても、太一くんを思い浮かべながら過ごすのだと思う。

 太一くんはビールジョッキを口元に持っていきながら「ふーん」と返事をしていた。

 俺を好きだったのに別の奴と付き合ってたんだとか面倒なことを言わないのも分かっているので、本当に聞いたことに意味はないのだと思う、ただの会話の流れだ。


「そっか、私だけか。本当にレアだね。良い人いなかった?」

「俺不愛想だしな。こんな男好きになる女いないんじゃん?」

「ちょっと、そういう女ここにいたんだから少しはデリカシーを持ってよ」

「変な女だと思ってるよ、本当」

「何よ。変な男のくせに」


 こんな子供のような言い合い、いつぶりか。太一くんと交際する前はよくこんな会話をした。

 交際してからは少しでも大人っぽい自分で、ずっと嫌われないようにすることに必死でこんなに気楽にのびのびと話せなかった。久しぶりに穏やかな雰囲気で笑えている様な気がする。
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