Reunion love.
「…照れ臭い」

「聞いといて?そっちが照れんなよ。俺のがはずいだろ」

「そうだけど、本当に好きでいてくれたんだなって。今感動もしてる」


 そんな私の言葉で太一くんはこちらを向く。泣かないようにぐっとこらえて手元にある生ビールの中ジョッキを掴んで残りを喉奥に勢いよく流し込む。

 それからカウンター内にいる店員に「同じのもう一杯ください!」と注文して、鶏もものやきとりを頬張った。

 もう上品にも可愛らしくもいる必要がない。誰に何かを取り繕う必要なんて微塵もないのだ。


「純花は?俺のどこを好きだったわけ?」

「太一くん、そういうの興味あったんだ」

「あるよ、別に」

「ふーん。昨年の太一くんなら"そんなの話して今頃意味ある?"とか言ってそう」

「何それ、俺の真似のつもり?」

「そうだけど。結構似てると思わない?」

「似てねぇよ」

「えー、川﨑さんに聞いたら似てるっていうよ」

「あの人の言うことは適当だから信じるなよ」

「怒られちゃえばいいのに」


 話が逸れたが、その会話のおかげで笑って少し落ち着いた。

 太一くんの好きなところなんてたくさんあるけど、いくつも伝えるのは重たいから1つだけ伝えることにした。
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