Reunion love.
「…わかった。じゃあ、ご馳走様」

「ん!任せて!」


 そう言ってお会計を済ませて、太一くんと一緒に外に出た。

 辺りは先程よりも少しだけ人の通りが減っていた。


「今日は本当にありがとう。何から何まで」

「全然。てか、大丈夫なわけ?1人で帰れんの?」

「何それ、どういう心配?」

「あんなことがあった後だから心配してんだよ。さっき、震えてたろ」


 気付かれているとは思わなかった。
 本当は怖くて、それでも誰にも助けを求められなかった。

 必死にその場に何とか立っていたのがやっとで、それでも誰にも見られてなんかないと思っていたのに、いつもこういう所も見ていてくれる。

 そうやって人の事をよく見て優しくして来るから、私はまた君を好きだと言う気持ちを思い出して学習もせずに何度も期待する。


「…今日はちゃんとタクシーで帰るから大丈夫だよ。それに太一くんお酒が入った日は間違いが起きたら嫌だから、送らないっていつも言ってたじゃん」

「…そうだな。じゃあ、せめてタクシー乗るまで見てる」

「うん、ありがとう」


 そう言って駅前のタクシー乗り場まで一緒に歩いてくれた。なんだかんだこういうところ本当に優しいから困る。

 冷たくされたくない、優しくしてほしい。でも期待はしたくないから希望が無いなら突き放してほしいという面倒な自分が、ずっとずっと今もグルグルと渦巻いている。


「あ、タクシー」


 太一くんの言葉で顔を上げてタクシーを見ようと急に身体を動かしたからふらっと身体が傾いた。
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