鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 孝仁の運転で店へ向かう道中。梢はふと気になったことを尋ねる。

「今日はスイちゃんはお留守番ですよね? 残してきて大丈夫ですか?」

 孝仁は一人暮らしだから、今彼の家にはスイだけということになる。食事だけとは違って、孝仁をある程度の時間拘束してしまうだろうから、スイのことが少し心配だった。

「このくらいの留守番なら問題ない。ちゃんと環境は整えてある。普段仕事をしているときも、スイは留守番だからな」
「確かに。会社には連れて行けないですからね」

 言われてみればと納得する。仕事をしているときよりかは留守番の時間は短くて済むだろう。

「スイのことはペットカメラでいつでも確認できるし、なにかあれば母や姉が様子を見に行ってくれる」
「へえ、お母さまとお姉さまが。ご近所にお住いなんですか?」
「電車で一時間といったところだ」

 微妙な距離だ。行けない距離ではないものの、気軽に行くには少し遠い。

「遠くはないですけど、特別近いというわけでもないですね」
「そうだな。だが、スイがかわいいようで、よく遊びに来ている」
「その気持ちはわかる気がします」

 あのかわいい姿を見たら、会いに行きたくなるのも頷ける。ただ見ているだけでも癒されるのだから。
< 148 / 185 >

この作品をシェア

pagetop