至上最幸の恋
「あの、磯崎さんと私って、恋人のように見えますか?」
訊ねると、夕子さんは勢いよく首を縦に振った。
「見える! もうね、流れる空気が甘いのよ。お互いを信頼している雰囲気が、すごく伝わってくるしね」
周りからはそんなふうに見えているのね。
でも、空気が甘いって、どういうことかしら。私はお仕事相手として接しているつもりなのに。
誤解されるのは、磯崎さんに申し訳ないわ。きちんとお伝えしておかないと。
「信頼は、もちろんしています。でもそれは、お仕事のうえでのことです」
「そう? 磯崎君は、エリサちゃんにベタ惚れって感じだけど」
「え? ベタ惚れ?」
「磯崎君、ほかのモデルさんたちには、もっと淡白だもの」
淡白? 磯崎さんが?
いつもとても丁寧で、細かい部分まで気遣ってくださるのに。
だけど夕子さんのほうが、磯崎さんとは長い付き合いなのよね。周りをよく見ていらっしゃる方だし、からかっているだけとも思えない。
「見ていたらすぐ分かるわ。彼にとって、エリサちゃんは特別なんだなぁって」
「そ、それは……モデルとして、では……」
「あら、案外野暮なのねぇ、エリサちゃん。大体、こんなに魅力的な女性を放っておく男なんていないわよ。ほら、かわいい」
夕子さんが見せてくれた手鏡には、少し頬が紅潮した私の顔が映っている。ナチュラルな雰囲気のメイクだから、チークは薄めのはずなのに。
訊ねると、夕子さんは勢いよく首を縦に振った。
「見える! もうね、流れる空気が甘いのよ。お互いを信頼している雰囲気が、すごく伝わってくるしね」
周りからはそんなふうに見えているのね。
でも、空気が甘いって、どういうことかしら。私はお仕事相手として接しているつもりなのに。
誤解されるのは、磯崎さんに申し訳ないわ。きちんとお伝えしておかないと。
「信頼は、もちろんしています。でもそれは、お仕事のうえでのことです」
「そう? 磯崎君は、エリサちゃんにベタ惚れって感じだけど」
「え? ベタ惚れ?」
「磯崎君、ほかのモデルさんたちには、もっと淡白だもの」
淡白? 磯崎さんが?
いつもとても丁寧で、細かい部分まで気遣ってくださるのに。
だけど夕子さんのほうが、磯崎さんとは長い付き合いなのよね。周りをよく見ていらっしゃる方だし、からかっているだけとも思えない。
「見ていたらすぐ分かるわ。彼にとって、エリサちゃんは特別なんだなぁって」
「そ、それは……モデルとして、では……」
「あら、案外野暮なのねぇ、エリサちゃん。大体、こんなに魅力的な女性を放っておく男なんていないわよ。ほら、かわいい」
夕子さんが見せてくれた手鏡には、少し頬が紅潮した私の顔が映っている。ナチュラルな雰囲気のメイクだから、チークは薄めのはずなのに。