至上最幸の恋
 だけど瑛士さんが私に遺してくれた手紙には、子どもたちだけでなく、自分自身の幸せもしっかり考えるようにと書いてあった。

 亡くなった自分に操を立てる必要はない。もし支えてくれる人が現れたら、再婚を前向きに考えてみてほしい、と。

 最初は、そんなことはできないと思っていた。瑛士さんがいなくなってしまったことが、寂しくて、寂しくて。

 それでも、私の人生も、子どもたちの人生も、まだまだ続いていく。いつまでも泣いてばかりいたら、瑛士さんも安心できないわ。

 そんなふうに思いはじめたころ、いまの夫の邦彦さんが、とても親身になって支えてくれた。

 子宮の病気で手術を受け、落ち込んでいたときには、一輪の花とひと言のメッセージが毎日届いて……その誠実で温かい人柄に、少しずつ安らぎを感じるようになった。
 
 瑛士さんへの私の想いも、子どもたちのことも、丸ごと受け入れてくださったんだもの。邦彦さんには、感謝してもしきれないわ。

「エリサちゃん、頑張ったなぁ」

 慧さんが、優しい声で言った。

「そんなことありませんわ。子どもたちがいてくれて、邦彦さんが支えてくださったおかげです」
「子どもたちが立派に育ったのは、エリサちゃんが前を向いて生きてきたからだよ。さくらも、楓も、桔平も、その背中をちゃんと見てきたんだ」

 子どもたちはそれぞれ、しっかりと自分の足で歩んでいる。それはやっぱり、瑛士さんの強さを受け継いでいるからだわ。
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