始まりは一夜の出会いから
 美月と一緒にショッピングを楽しんで、その日を終えた。

 買った服のタグを切りながら洗濯ネットに入れながら、本当に、私この恰好して変じゃないかな、と不安を感じた。

 普段しない恰好に自分でも違和感を感じていたため、他人から見たらもっと変なのでは?と服を前に広げながら首を傾げる。

 そう言えば私は佐々木さんの連絡先貰っているけど、佐々木さんは私の連絡先を知らないなと、そんなことを思い出して、土曜日の為に連絡しておかなければとスマートフォンを取りだし、念の為受け取っておいた電話番号を登録し、メッセージアプリから電話番号検索を掛ける。

 佐々木 新とすぐ出てきたからこの人?と、追加のボタンをタップして、1文目何を送るか悩む。

 洗濯回しながら考えよ。と一旦スマホを置いて、タグを切って購入したものをドラム洗濯機に入れて回した。

 そしてそのまま私は彼に連絡をするのをすっかり頭から抜けてしまっていた。

 そのまま佐々木さんに連絡するミッションを忘れて数時間。

 歯を磨いていると、1件通知が来た。

 佐々木 新の文字に胸がドキッとする。

 連絡忘れてた、と思いつつ恐る恐る開くと《有咲さんですよね?追加嬉しいです、ありがとうございます!》と丁寧な文が送られてきている。


《何て送ろうか悩んでたら!ありがとうございます》


 笑顔の顔文字をつけて返信をすると、数分後に返事が返ってくる。


《連絡来てよかった笑 土曜日、今から楽しみです》


 なんてわんちゃんが浮かれてるスタンプを送ってくる。

 少しだけそれを見てほっこりして《私もです》とだけ返してスマートフォンの画面を閉じた。

 その日だけ、それ以降はもう全部忘れて関わらない様にしよう。
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