始まりは一夜の出会いから
 そんな中、幸せになれるなんて思えない。


「私、誰かと付き合ってそのままずっと一緒に居る未来が想像出来ないのかも。だから、どうなるか分からない未来に怯えるより、1人なら楽でいいやって思ってる」

「有咲…」

「もう何かに怯えながら生活はしたくないし、あの浮気された事も、何で浮気されたかくらい聞いとけばよかったのかも!分からないまま終わらせたから、また次も同じ事を起こすんじゃないかってね」


 美月の言葉を塞ぐようにつらつらと話す。

 早口になってそう話すも自分にも原因があったのかもと思えば苦しくなって、尚更恋愛なんてしたくなくなる。

 浮気される前までは何があっても浮気する方が悪いって言いきれた。

 それでもされた側になれば、私のこういう所がとかいちいち考えてしまう。


「…有咲が悪い訳じゃないじゃん、浮気なんて」


 美月が小さく呟いた言葉も今は受け止めれないほど、あの時の恋愛も今も重く引き摺っている。

 今の私ならあの時、見た瞬間に怒鳴り込めたのかもしれない。

 あの頃の私はまだ大人と子供の間の不安定な時期で弱くて、初めての彼氏が本当に好きな人と実った恋で、浮気されたショックと、怖さで何も出来なかった。またそんな自分が情けなくて、ずっと前に進めていない。
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