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「あー、癒やされるわ。でぇれぇ仕事頑張ったけぇ、これのためじゃあ」

息を吐く声の振動もよく感じる

「陵おかえり」

「やっと言うたが。ただいま…なんじゃ、帰って来てから人の方じぃ~と見て、なんか付いとるんけぇ」

「いやぁ、魅入ってただけ」

不思議そうな顔をする陵の耳元で

「色気あるなぁって魅入ってしまったの。それだけ」

と小さい声で伝える

また長く息を吐く音が聞こえる
ギュッと抱きしめられる

「今から飯言うんに何誘っとんじゃ、お前...あ~我慢せないけんわ。たいぎぃのぉ」

目が合うとキスが落ちた

ポンポンと頭を触られる 

笑顔も色っぽい

「あんたら手伝えや、働かざる者食うべからずやで、陵はこっちで野菜切ってや。ひなは食器並べてな」

「はーい」二人で返事をして

陵の首筋にキスをする

「お仕事お疲れ様」

微笑みながら早くしないと遥眞に急かされるよ

と呟いてからキッチンへ向かう

赤面してたけど気付いてないフリしておこう

「陵、頭抱えとるけど何したん?」

「え?癒しただけだよ」

「なんやそれ」

「ふふっ」

「まぁええわ。陵!はよしぃや
いつまで頭抱えとんねん!」

陵が首筋を抑えながらキッチンに向かってくる

野菜を炒める音を聴きながらリビングテーブルにお皿を並べている途中にスマホが鳴る
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