【番外編更新】虐げられた私の身代わり婚約、そして見つけた幸せ
東の王国の話によれば、巫女の能力を発動する者は女性のみ。そして黒髪を持つ者だけなのだそう。ユーイン殿下の高祖母は黒髪で、私の祖母にあたる方は淡い金色の光を含むような茶髪だったらしい。そして母が先祖返りをしたのか、黒髪で生まれた。その娘である私も隠されていたが黒髪だ。
私がお母様の能力を引き継いでいる可能性が高い事を示唆しているようにしか思えなかった。
何も言えずに黙っていると、夜空を見上げたまま公爵様は話を続けた。
「あの後、ユーイン殿下から話を聞いたのだが、黒髪の者全員がその能力を発動するわけではないらしい。だからそこまで思い悩む事もない」
もしかして公爵様は私を励ましてくれているのだろうか? 顔を向けると、公爵様の話はまだ続くようだった。
「それにもし君が予言の能力を発動したとしても、別に私たちに伝えなくても良い。予言の巫女の中には、能力を発動していてもそれを言わなかった者もいたらしいからな。ユーイン殿下は予言の巫女の能力を発動する方に期待していたが……むしろそんな厄介なものが発現したら、君も面倒だろう?」
「面倒ですか?」
思わぬ言葉に私は目を丸くする。
「ああ。あの殿下に付き纏われるんだ。面倒だと思わないか? 私が軍部の時は仕事後いつも付き合わされたからな」
肩をすくめる公爵様を見て、私は思わず笑いがこぼれる。正直面倒で片付けて良いものではないと思うけれど、声を出して笑ったからか先ほどよりは心が軽くなったような気がした。
公爵様もこう言ってくれているし、改めて能力が顕現したときに考えれば良いのかもしれない。『予言の巫女』自体は重く受け止めずに、心構えだけはしておきましょう。
「……少しは落ち着いたか?」
「ありがとうございます。もし能力が発動した時には、公爵様にお伝えします。その時に殿下のあしらい方を教えていただけますか?」
今の私はいたずらっ子のような表情をしていたと思う。虚を突いた表情をしていた公爵様だったけれど、私の言葉を聞いて笑い出した。
「ああ、その時はとっておきの方法を教えよう」
私は改めて星空を見る。星たちの輝きはまるでこの先の幸せを示しているかのように、楽しげにきらめいていた。
私がお母様の能力を引き継いでいる可能性が高い事を示唆しているようにしか思えなかった。
何も言えずに黙っていると、夜空を見上げたまま公爵様は話を続けた。
「あの後、ユーイン殿下から話を聞いたのだが、黒髪の者全員がその能力を発動するわけではないらしい。だからそこまで思い悩む事もない」
もしかして公爵様は私を励ましてくれているのだろうか? 顔を向けると、公爵様の話はまだ続くようだった。
「それにもし君が予言の能力を発動したとしても、別に私たちに伝えなくても良い。予言の巫女の中には、能力を発動していてもそれを言わなかった者もいたらしいからな。ユーイン殿下は予言の巫女の能力を発動する方に期待していたが……むしろそんな厄介なものが発現したら、君も面倒だろう?」
「面倒ですか?」
思わぬ言葉に私は目を丸くする。
「ああ。あの殿下に付き纏われるんだ。面倒だと思わないか? 私が軍部の時は仕事後いつも付き合わされたからな」
肩をすくめる公爵様を見て、私は思わず笑いがこぼれる。正直面倒で片付けて良いものではないと思うけれど、声を出して笑ったからか先ほどよりは心が軽くなったような気がした。
公爵様もこう言ってくれているし、改めて能力が顕現したときに考えれば良いのかもしれない。『予言の巫女』自体は重く受け止めずに、心構えだけはしておきましょう。
「……少しは落ち着いたか?」
「ありがとうございます。もし能力が発動した時には、公爵様にお伝えします。その時に殿下のあしらい方を教えていただけますか?」
今の私はいたずらっ子のような表情をしていたと思う。虚を突いた表情をしていた公爵様だったけれど、私の言葉を聞いて笑い出した。
「ああ、その時はとっておきの方法を教えよう」
私は改めて星空を見る。星たちの輝きはまるでこの先の幸せを示しているかのように、楽しげにきらめいていた。