家族に裏切られ全てを奪われた私は、辺境地に住む強くて心優しい彼に出逢い、沢山の愛と優しさに触れながら失ったモノを取り戻す
寝起きを襲われ怪我を負いはしたものの、何とか逃げ出す事に成功したエリスは何も持っては来れず、服はレースとフリルの付いた白いネグリジェ姿で、そのネグリジェも腕の傷口から流れ出た血で汚れているし、足元は靴すら履いていない状態。
とてもじゃないけれど、このような格好で人前に出る事など、出来る訳が無かった。
(でも、そんな事を言ってる場合じゃない……このまま森の中に居ても、助からない……)
どうすれば良いのかエリスが途方に暮れていると、草が生い茂る場所が風も無いのにガサガサと音を立てて動き出す。
「な、何?」
嫌な予感と共に音のした方へ顔を向けると、凶暴そうな野犬が姿を現した。
「……や、やだ……誰か、助けて……」
こんな所で助けを求めても誰も現れないと分かっていても、恐怖から思わずそう口にしてしまうエリス。
瞳に涙を溜め、野犬から目を離さぬよう、ゆっくりゆっくりと後退る。
(戻ったら男が仲間を連れて来るかもしれない……でも、前には進めない……)
ふと横に視線を移すと、獣道ではあるもののどこかへ続いていそうな小道を見つけたエリス。
(とにかく、逃げなきゃ……)
足元に落ちていた枝を拾い上げた彼女は野犬の少し横を目掛けて思い切り投げると、反射的に野犬が飛んでいく枝に視線を向けたその瞬間をついて、エリスは一目散に小道へと走り出した。
とてもじゃないけれど、このような格好で人前に出る事など、出来る訳が無かった。
(でも、そんな事を言ってる場合じゃない……このまま森の中に居ても、助からない……)
どうすれば良いのかエリスが途方に暮れていると、草が生い茂る場所が風も無いのにガサガサと音を立てて動き出す。
「な、何?」
嫌な予感と共に音のした方へ顔を向けると、凶暴そうな野犬が姿を現した。
「……や、やだ……誰か、助けて……」
こんな所で助けを求めても誰も現れないと分かっていても、恐怖から思わずそう口にしてしまうエリス。
瞳に涙を溜め、野犬から目を離さぬよう、ゆっくりゆっくりと後退る。
(戻ったら男が仲間を連れて来るかもしれない……でも、前には進めない……)
ふと横に視線を移すと、獣道ではあるもののどこかへ続いていそうな小道を見つけたエリス。
(とにかく、逃げなきゃ……)
足元に落ちていた枝を拾い上げた彼女は野犬の少し横を目掛けて思い切り投げると、反射的に野犬が飛んでいく枝に視線を向けたその瞬間をついて、エリスは一目散に小道へと走り出した。