奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
「我が商会でしか作るのは無理でしょう」
トーマスは胸を張った。
魔宝石に興味を持つ商人見習いが、たまたま母親を美しく見せるための魔道具は作れないかと考えていた。
そこでトーマスの商会と契約している魔道具師が開発したものがこれだ――ということになっている。もちろん、両方エリュシアである。
「この娘、魔道具に使用しやすい宝石を探すのが巧みなのです。ですが、なかなか数を揃えることができず――」
「……そうなの」
伯爵夫人の目は、魔道具に釘付けである。間違いなくお買い上げしてくれるだろう。
「……伯爵夫人のお友達で、この品を欲しいと思ってくださる方はいるでしょうか?」
「ええいるわ。たくさんいると思うわ……できれば、独り占めしておきたいのだけれど」
くすりと伯爵夫人は笑う。その表情は、最初にエリュシアを見た時とはまったく変わっていた。
「そうね。独り占めしたら、きっと友人達に恨まれてしまうわね――お妃様方に献上はしなくていいのかしら?」
「皇宮に伝手はございませんし……それに、お妃様方には必要のないものかと存じます」
トーマスは胸を張った。
魔宝石に興味を持つ商人見習いが、たまたま母親を美しく見せるための魔道具は作れないかと考えていた。
そこでトーマスの商会と契約している魔道具師が開発したものがこれだ――ということになっている。もちろん、両方エリュシアである。
「この娘、魔道具に使用しやすい宝石を探すのが巧みなのです。ですが、なかなか数を揃えることができず――」
「……そうなの」
伯爵夫人の目は、魔道具に釘付けである。間違いなくお買い上げしてくれるだろう。
「……伯爵夫人のお友達で、この品を欲しいと思ってくださる方はいるでしょうか?」
「ええいるわ。たくさんいると思うわ……できれば、独り占めしておきたいのだけれど」
くすりと伯爵夫人は笑う。その表情は、最初にエリュシアを見た時とはまったく変わっていた。
「そうね。独り占めしたら、きっと友人達に恨まれてしまうわね――お妃様方に献上はしなくていいのかしら?」
「皇宮に伝手はございませんし……それに、お妃様方には必要のないものかと存じます」