奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
魔宝石を作る時には、放出した魔力を固体とし、圧縮していく過程で繊細な魔力操作が必要となる。魔道具の内部に使うならば多少見た目が悪くとも問題ないのだが、宝飾品に加工するとなると、見た目の美しさも重視される。
そのため、装身具を作るのにふさわしい品質の魔宝石を揃えるのに時間がかかってしまうのも事実なのだ。
「……ようやく手元に届いて嬉しいわ。姿変えの魔道具で若く見せるのは不自然ですものね」
ほほほと扇の影で行儀よく笑った彼女は、新しい装身具を夢中になって眺めている。今回使用したのは、ルビーと真珠の組み合わせ。
肌を美しく見せるその機能のためだけに、金銭を惜しまず高価な品を買い求める人々の気持ちは、エリュシアにはわからない。あと何十年かしたら、理解できるようになるのだろうか。
「ですが、今後は少々難しくなるかと……次は、一年ほどお待ちいただくことになるかもしれません」
「なぜ?」
「それは、私の口からは申し上げることができません」
申し訳なさそうにトーマスは目を伏せた。その横で、見習い商人としてついてきたエリュシアも視線を落とす。
そのため、装身具を作るのにふさわしい品質の魔宝石を揃えるのに時間がかかってしまうのも事実なのだ。
「……ようやく手元に届いて嬉しいわ。姿変えの魔道具で若く見せるのは不自然ですものね」
ほほほと扇の影で行儀よく笑った彼女は、新しい装身具を夢中になって眺めている。今回使用したのは、ルビーと真珠の組み合わせ。
肌を美しく見せるその機能のためだけに、金銭を惜しまず高価な品を買い求める人々の気持ちは、エリュシアにはわからない。あと何十年かしたら、理解できるようになるのだろうか。
「ですが、今後は少々難しくなるかと……次は、一年ほどお待ちいただくことになるかもしれません」
「なぜ?」
「それは、私の口からは申し上げることができません」
申し訳なさそうにトーマスは目を伏せた。その横で、見習い商人としてついてきたエリュシアも視線を落とす。