奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
トーマスからクラニウス国王に手紙を出してもらうのと当時に、『亡くなったエリュシア王女によく似た人物を見かけた』という噂をばらまいてもらったのだ。
エリュシアはほとんど離宮から外に出なかったから、エリュシアを見かけたことのある人なんてごく限られていたが、その噂を無視するわけにはいかなかったようだ。
もし、今回国王がエリュシアの帰還を許さなかったら、ディーデリックと共に戻るつもりだった。
顔合わせの場に選ばれたのは、正式な謁見の間だった。
王宮から王女にふさわしいドレスが届けられてもよかっただろうに――だが、エリュシアのところには『面会を許す』という手紙が届けられただけ。
父と家臣とだけ会うのだろうと思っていたら、謁見の間には正妃のデリア、それにエリュシアから見れば異母兄にあたるヴァルス、異母姉にあたるザフィーラも同席していたのだ。
まさか、彼女達までエリュシアと会うことになるとは、思ってもいなかった。
(……トーマスさんが、ドレスを用意してくれてよかったわね)
エリュシアがまとうのは、庶民としては最高級の品である。
エリュシアはほとんど離宮から外に出なかったから、エリュシアを見かけたことのある人なんてごく限られていたが、その噂を無視するわけにはいかなかったようだ。
もし、今回国王がエリュシアの帰還を許さなかったら、ディーデリックと共に戻るつもりだった。
顔合わせの場に選ばれたのは、正式な謁見の間だった。
王宮から王女にふさわしいドレスが届けられてもよかっただろうに――だが、エリュシアのところには『面会を許す』という手紙が届けられただけ。
父と家臣とだけ会うのだろうと思っていたら、謁見の間には正妃のデリア、それにエリュシアから見れば異母兄にあたるヴァルス、異母姉にあたるザフィーラも同席していたのだ。
まさか、彼女達までエリュシアと会うことになるとは、思ってもいなかった。
(……トーマスさんが、ドレスを用意してくれてよかったわね)
エリュシアがまとうのは、庶民としては最高級の品である。