奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
その日、エリュシアは決められた勉強が終わったので、中庭で一人遊んでいた。兄や姉がたくさんいるという話は聞いていたが、会ったことは一度もない。
一緒に遊べればいいのに――と思ったし、母にそう言ったこともあった。だが、それを言う度、母が悲しそうな顔になるのでいつの間にか口にするのはやめるようになった。
『お前、どこの子だ?』
滅多に誰も来ない場所。エリュシア一人の秘密基地にしていたのに、ある日、そこにいたのはエリュシアよりも少し年上と思われる男の子だった。
腰には剣をつっていて、顔立ちはとてもいい。口元が意地悪そうにひん曲がってなかったら、絶世の美少年と言ってもよさそうだった。
『……私は、エリュシア』
『エリュシア?』
だが、エリュシアの名を聞いた男の子は、ますます嫌そうに顔を歪めただけだった。顔立ちは整っているのに、表情だけで人はここまで醜悪になれるのかと驚くほどだった。
『……お前か。平民の血が入っているのに、図々しくも王女を名乗っているのは』
『……え?』
一緒に遊べればいいのに――と思ったし、母にそう言ったこともあった。だが、それを言う度、母が悲しそうな顔になるのでいつの間にか口にするのはやめるようになった。
『お前、どこの子だ?』
滅多に誰も来ない場所。エリュシア一人の秘密基地にしていたのに、ある日、そこにいたのはエリュシアよりも少し年上と思われる男の子だった。
腰には剣をつっていて、顔立ちはとてもいい。口元が意地悪そうにひん曲がってなかったら、絶世の美少年と言ってもよさそうだった。
『……私は、エリュシア』
『エリュシア?』
だが、エリュシアの名を聞いた男の子は、ますます嫌そうに顔を歪めただけだった。顔立ちは整っているのに、表情だけで人はここまで醜悪になれるのかと驚くほどだった。
『……お前か。平民の血が入っているのに、図々しくも王女を名乗っているのは』
『……え?』