奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
姉妹の中でも、ザフィーラは見栄を張る傾向が強いというのは、トーマスの伝手で調べてもらった情報だった。
この年になっても縁談が決まらず王宮に残っているのは、『姉妹の中で一番いい相手でないと結婚したくない』と主張しているからなのも判明している。
たしかに、他の姉達は、ザフィーラより先に結婚が決まっていた。
(そうね。いくら大国の皇帝といえど、相手が六十では嫌でしょうね……)
ザフィーラが、帝国の皇帝に嫁ぐ機会をエリュシアに譲り――いや、押し付けたのは、皇帝との年齢差が理由だろう。
三十歳そこそこの外見年齢を保っていたから、本人を見かけたらザフィーラも求婚を受け入れたかもしれないけれど――なんて、今考えてもしかたがないか。
うっかり、目の前のザフィーラから時戻りする以前へと思考を走らせてしまった。
「あ、あなたねぇ……!」
エリュシアが話を聞いていなかったのに気づいたのか、ザフィーラは眉を吊り上げる。
幼い頃はザフィーラを恐ろしいと思ったこともあったけれど、今となってはまったく怖くなかった。
この年になっても縁談が決まらず王宮に残っているのは、『姉妹の中で一番いい相手でないと結婚したくない』と主張しているからなのも判明している。
たしかに、他の姉達は、ザフィーラより先に結婚が決まっていた。
(そうね。いくら大国の皇帝といえど、相手が六十では嫌でしょうね……)
ザフィーラが、帝国の皇帝に嫁ぐ機会をエリュシアに譲り――いや、押し付けたのは、皇帝との年齢差が理由だろう。
三十歳そこそこの外見年齢を保っていたから、本人を見かけたらザフィーラも求婚を受け入れたかもしれないけれど――なんて、今考えてもしかたがないか。
うっかり、目の前のザフィーラから時戻りする以前へと思考を走らせてしまった。
「あ、あなたねぇ……!」
エリュシアが話を聞いていなかったのに気づいたのか、ザフィーラは眉を吊り上げる。
幼い頃はザフィーラを恐ろしいと思ったこともあったけれど、今となってはまったく怖くなかった。