奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
両手を広げたディーデリックは、意味ありげな目をヴァルスに向ける。それから、エリュシアには蕩けるような笑みを見せてくれた。
ヴァルスは、不満そうな表情を一瞬見せたものの、すぐに表情を取りつくろった。
座るようにディーデリックにうながされ、ヴァルスは二人の向かい側に腰を下ろす。
「……それで、用件とは?」
「俺、私……いや、我々の縁談について、だ」
咳払いしたヴァルスは、言い出しにくそうに『縁談』という言葉を口にした。俺、私、我々と自分を示す言葉も変化している。
「縁談はエリュシアと結ぶのだから問題ないだろう」
「……我が国の妃となる女性について、だ。それと、我が国の王女の縁を」
「……妃? 王女の縁ならば、エリュシアで充分だろう」
ディーデリックは、エリュシアとの仲を見せつけるかのようにエリュシアを側に引き寄せる。それを見たヴァルスは一瞬嫌な顔をしたものの、すぐに表情を切り替えてきた。
「私は、王太子だ。だが、私の妃となるべき女性はまだ決まっていない……亡くなってしまったのだ」
ヴァルスは、不満そうな表情を一瞬見せたものの、すぐに表情を取りつくろった。
座るようにディーデリックにうながされ、ヴァルスは二人の向かい側に腰を下ろす。
「……それで、用件とは?」
「俺、私……いや、我々の縁談について、だ」
咳払いしたヴァルスは、言い出しにくそうに『縁談』という言葉を口にした。俺、私、我々と自分を示す言葉も変化している。
「縁談はエリュシアと結ぶのだから問題ないだろう」
「……我が国の妃となる女性について、だ。それと、我が国の王女の縁を」
「……妃? 王女の縁ならば、エリュシアで充分だろう」
ディーデリックは、エリュシアとの仲を見せつけるかのようにエリュシアを側に引き寄せる。それを見たヴァルスは一瞬嫌な顔をしたものの、すぐに表情を切り替えてきた。
「私は、王太子だ。だが、私の妃となるべき女性はまだ決まっていない……亡くなってしまったのだ」