奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
ヴァルスの婚約者となった女性は、病気で半年前に亡くなったそうだ。結婚式直前のことだったという。
いつまでも王太子が婚約者すら決まっていないという状態でいるわけにもいかず、新たな婚約者を捜しているところなのだが、周辺の国とはすでに異母弟妹が縁を結んでいる。
国内の貴族にも話を持ちかけているのだが、今のところ、話が進んでいる相手はいないという。
そして、ザフィーラはまだ婚約者すら決まっていない。
「その女――エ、エリュシアがそちらの国に嫁ぐのならば、私の妃として帝国の女性を迎えてもいいのではないかと思ったのだ。ザフィーラも、帝国に嫁げるのならば本望だろう」
「三人も、帝国と縁を結んで問題ないのか? 国内の貴族から迎える必要はないのか?」
薄ら笑いを浮かべたディーデリックは、半眼でヴァルスを見る。
ヴァルスは、首を横に振った。
「……ザフィーラが共に行けば、エリュシアも心強いだろう。私も、妃を帝国から迎えられるのであればありがたい」
「そうか」
足を組んで座ったディーデリックは、肩をすくめる。ヴァルスの言葉を信じていないのがエリュシアにはわかる。
いつまでも王太子が婚約者すら決まっていないという状態でいるわけにもいかず、新たな婚約者を捜しているところなのだが、周辺の国とはすでに異母弟妹が縁を結んでいる。
国内の貴族にも話を持ちかけているのだが、今のところ、話が進んでいる相手はいないという。
そして、ザフィーラはまだ婚約者すら決まっていない。
「その女――エ、エリュシアがそちらの国に嫁ぐのならば、私の妃として帝国の女性を迎えてもいいのではないかと思ったのだ。ザフィーラも、帝国に嫁げるのならば本望だろう」
「三人も、帝国と縁を結んで問題ないのか? 国内の貴族から迎える必要はないのか?」
薄ら笑いを浮かべたディーデリックは、半眼でヴァルスを見る。
ヴァルスは、首を横に振った。
「……ザフィーラが共に行けば、エリュシアも心強いだろう。私も、妃を帝国から迎えられるのであればありがたい」
「そうか」
足を組んで座ったディーデリックは、肩をすくめる。ヴァルスの言葉を信じていないのがエリュシアにはわかる。