奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
 ふたりがソファに腰を下ろすなり、エリュシアの方から話を切り出す。

「先日のお話、私はお二人のお手伝いをしてもいいと思っているんです」
「だが、あの時は断ったではないか」

 先日の茶会のことを言っているのだろう。エリュシアは微笑んだ。

「断りましたわ。だって、それがディーデリック様のお望みですもの……さすがに、帝国との縁を、三人も結ぶのは難しいと思うんです」

 でも、とエリュシアは続けた。
 例えば、帝国と友好的な国の王族や貴族ならばどうだろうか。
 帝国に継ぐ勢力を持っている国の王女か貴族の令嬢をヴァルスの妃に。
 そして、別の国の王族との縁をザフィーラが結ぶ。
 まだ、帝国が交流を持っている国の中に、クラニウス王国と縁を結んでいない国はいくつもある。その中でも、有力な国と縁を結んだならば。

「その程度ならば、私にもお手伝いができるのではないかと思うんです。だって……」

 ちらっとザフィーラの方に目を向ける。
 彼女には、勝ち誇った表情をしているように見えるだろうか。そう見えればいい。

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