奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
「ディーデリック様は、私のお願いはなんでも聞いてくださるんです。この間のお話みたいに、政治的に旨味のないものは無理ですけれど……でも、私がこういうお話をしたら、間違いなく協力してくださると思うんです」
「馬鹿にしているの? あなたが未来の皇妃で、私は王妃?」
エリュシアに縁談を世話されるのは、やはり屈辱なのだろう。苛立ちを隠せずに、ザフィーラが声をあげる。
「では、お父様にお願いします? お父様の伝手より、ディーデリック様の伝手の方がいい方と巡り合えると思うのですけれど」
そう言ってやったら、ザフィーラは浮かせかけた腰をソファに戻した。どうすればいいのか、懸命に思考を巡らせているのかもしれない。
「独身の皇女はもういないのだったか?」
「ええ、先日、婚約が正式に決まりました」
ヴァルスが、わずかに眉を寄せながらたずねてくる。
さすがに婚約を解消させてまで、この国に嫁がせるわけにはいかないというのを彼もわかってはいるのだろう。
「ですが、公爵家のご令嬢――ディーデリック様とは従姉妹にあたる方が、帝国に戻ってまいりましたの」
「お兄様に、出戻りを押し付けるつもり?」
「馬鹿にしているの? あなたが未来の皇妃で、私は王妃?」
エリュシアに縁談を世話されるのは、やはり屈辱なのだろう。苛立ちを隠せずに、ザフィーラが声をあげる。
「では、お父様にお願いします? お父様の伝手より、ディーデリック様の伝手の方がいい方と巡り合えると思うのですけれど」
そう言ってやったら、ザフィーラは浮かせかけた腰をソファに戻した。どうすればいいのか、懸命に思考を巡らせているのかもしれない。
「独身の皇女はもういないのだったか?」
「ええ、先日、婚約が正式に決まりました」
ヴァルスが、わずかに眉を寄せながらたずねてくる。
さすがに婚約を解消させてまで、この国に嫁がせるわけにはいかないというのを彼もわかってはいるのだろう。
「ですが、公爵家のご令嬢――ディーデリック様とは従姉妹にあたる方が、帝国に戻ってまいりましたの」
「お兄様に、出戻りを押し付けるつもり?」