奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
小声で交わされる、礼儀正しい会話。ディーデリックとは離れる位置にエリュシアの席が用意されていたのは、国王側の嫌がらせなのだろうか。
ディーデリックとザフィーラは隣り合った席に座っており、ザフィーラは熱心にディーデリックに話しかけている。彼の方は、ザフィーラにかまうことなく、時々こちらに笑みを投げかけていた。
「……ディーデリック様、私の話を聞いてくださっています?」
ザフィーラがその言葉を発したタイミングは、少しまずかったかもしれない。
晩餐室中に、彼女の声は響いてしまった。並べられている食事は、もうほとんど終わりに近づいていて、食後の甘味がちょうどテーブルに置かれたところだった。
「話を聞く? そんな余裕なんてないな。なにしろ、毒を警戒しなければならないのだから」
ディーデリックの意味しているところが理解できなかったのか、ザフィーラが目を見開く。彼は肩をすくめた。
「だから、いつ毒を盛られるかひやひやしながらの食事だ。隣に気を配る余裕なんかないだろうが」
「――わ、私が毒を入れたとでも?」
「ああ」
ディーデリックとザフィーラは隣り合った席に座っており、ザフィーラは熱心にディーデリックに話しかけている。彼の方は、ザフィーラにかまうことなく、時々こちらに笑みを投げかけていた。
「……ディーデリック様、私の話を聞いてくださっています?」
ザフィーラがその言葉を発したタイミングは、少しまずかったかもしれない。
晩餐室中に、彼女の声は響いてしまった。並べられている食事は、もうほとんど終わりに近づいていて、食後の甘味がちょうどテーブルに置かれたところだった。
「話を聞く? そんな余裕なんてないな。なにしろ、毒を警戒しなければならないのだから」
ディーデリックの意味しているところが理解できなかったのか、ザフィーラが目を見開く。彼は肩をすくめた。
「だから、いつ毒を盛られるかひやひやしながらの食事だ。隣に気を配る余裕なんかないだろうが」
「――わ、私が毒を入れたとでも?」
「ああ」