奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
国王もそれがわかったのだろう。顔を青ざめさせている。
「エリュシア、いいんだ。この国を滅ぼしてしまおう。こんな国がなくなったところで、俺はなんとも思わない。大切なのは、君だけなんだ」
「ディーデリック様!」
エリュシアは思わず小声で叱りつけた。
こんなところで、わざわざ甘さを演出しなくても。
他の王族に向けるのと、エリュシアに向ける目はまったく違う。
「――それに、その王太子に国を継がせるのも不安だな。俺の寝首をかこうとするかもしれん」
「俺は! そんなこと――」
「あら、お異母兄様。帝位継承権をお持ちの公爵家令嬢と縁組したがっていたではありませんか」
たきつけてやったのは、エリュシアの方だが、ヴァルスが帝位に心を惹かれていたのも事実。名前を借りた公爵家の娘が、ヴァルスに嫁ぐことは絶対にないが。
「……どうしたら、帝国の許しを得られる?」
室内がしんと静まり返る。
重苦しい沈黙を破ったのは、弱々しいクラニウス国王の声。それに、ディーデリックは満足げな笑みで返したのだった。
「エリュシア、いいんだ。この国を滅ぼしてしまおう。こんな国がなくなったところで、俺はなんとも思わない。大切なのは、君だけなんだ」
「ディーデリック様!」
エリュシアは思わず小声で叱りつけた。
こんなところで、わざわざ甘さを演出しなくても。
他の王族に向けるのと、エリュシアに向ける目はまったく違う。
「――それに、その王太子に国を継がせるのも不安だな。俺の寝首をかこうとするかもしれん」
「俺は! そんなこと――」
「あら、お異母兄様。帝位継承権をお持ちの公爵家令嬢と縁組したがっていたではありませんか」
たきつけてやったのは、エリュシアの方だが、ヴァルスが帝位に心を惹かれていたのも事実。名前を借りた公爵家の娘が、ヴァルスに嫁ぐことは絶対にないが。
「……どうしたら、帝国の許しを得られる?」
室内がしんと静まり返る。
重苦しい沈黙を破ったのは、弱々しいクラニウス国王の声。それに、ディーデリックは満足げな笑みで返したのだった。