奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
 エリュシアの持参した魔道具を見て感心したように言った。
 そうだろう、そうだろう。母の教えに忠実に作ったのだ。いい出来に決まっている。

「防御の魔道具だな。ああ、はめ込まれている魔宝石もいい。これなら、結構使えるな――もしかして、魔宝石は自前か?」
「魔物退治には行けないから、私の魔力で作った魔宝石です」
「なるほどなるほど……魔宝石も高品質だ。よし、合格――と、この魔道具を作ったのが本当にお前さんならな」

 と笑った男性は、そのあとの検査もやってくれた。
 魔道具に記録されている魔力と、エリュシアの魔力が一致したことを確認し、作成者が『エリア』であることもまた証明された。これで、めでたく魔道具師ギルドの一員となった。

「もし、卸先が決まっていないのなら、魔道具だけじゃなくて、魔宝石も引き取るぞ。小遣いぐらいにはなるだろう。メイドの片手間じゃ、商人に卸すほどの数は揃えられないだろうからな」

 ついには、そんなことまで言い出した。ろくに服も買えないと零したのが、思っていた以上に響いたらしい。

「魔宝石だけでも?」
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