奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
彼が用意してくれた部屋でふたりきりになったところで、エリュシアは姿替えの魔道具を外した。
エリュシアの容姿が、母そっくりであるのに気付いたのだろう。
「……ああ、そっくりだ。いや、そっくりです……エルフリーダ、いや、エルフリーダ様そっくりだ」
変装を解いたエリュシアを見るなりはらはらと涙を零す。
「この国に連れてこなければよかったと、何度後悔したことか。エルフリーダ様は優秀な魔道具師だったのに、途中でやめることになるなんて」
「トーマスさん、顔を上げてくださいな。お母様も、トーマスさんには感謝していたの。それに、側妃になってからも魔道具は作っていたし。ほら、この魔道具もそうよ」
エリュシアの差し出した姿変えの魔道具に、トーマスは目を丸くする。
「おお……たしかにこれは、エルフリーダ……様のものだ」
「どうぞ、昔みたいに呼んでくださいな。きっと、お母様もその方が嬉しいと思う」
側妃になってからは、トーマスと顔を合わせる機会はなかったようだ。
トーマスも魔道具師のエルフリーダとして扱えばいいのか、それとも側妃のエルフリーダ様として扱えばいいのか迷っていたのだろう。
エリュシアの容姿が、母そっくりであるのに気付いたのだろう。
「……ああ、そっくりだ。いや、そっくりです……エルフリーダ、いや、エルフリーダ様そっくりだ」
変装を解いたエリュシアを見るなりはらはらと涙を零す。
「この国に連れてこなければよかったと、何度後悔したことか。エルフリーダ様は優秀な魔道具師だったのに、途中でやめることになるなんて」
「トーマスさん、顔を上げてくださいな。お母様も、トーマスさんには感謝していたの。それに、側妃になってからも魔道具は作っていたし。ほら、この魔道具もそうよ」
エリュシアの差し出した姿変えの魔道具に、トーマスは目を丸くする。
「おお……たしかにこれは、エルフリーダ……様のものだ」
「どうぞ、昔みたいに呼んでくださいな。きっと、お母様もその方が嬉しいと思う」
側妃になってからは、トーマスと顔を合わせる機会はなかったようだ。
トーマスも魔道具師のエルフリーダとして扱えばいいのか、それとも側妃のエルフリーダ様として扱えばいいのか迷っていたのだろう。