奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
一度目の人生では、エリュシアは間もなく十六歳になろうかという頃、帝国に嫁ぐように言い渡された。
その頃は、母が亡くなってから誰もエリュシアの相手をしてくれなかったから、自分の人生を諦めていたように思う。
まともに世話をされなくても、自分は弟妹の中で一番と年下だし、そんな扱いを受けてもしかたないと思っていた。
父親という存在は知っていたが、自分とはかかわりのない遠い人。彼に待遇の改善を要求するなんて、考えたことすらなかった。
「ザフィーラは、帝国に嫁ぎたくないというのだ。たしかに、帝国の影響力は魅力だが、相手が六十を過ぎていてはなあ」
母が亡くなって以来初めて父に呼ばれたかと思えば、父と正妃のデリアだけではなく、異母姉のザフィーラと、異母兄であり王太子であるヴァルスもその場に同席していた。
正妃のデリアと並んで座った父は、こちらを見下ろしていた。
「たしかに、エルフリーダによく似ておる。もともとあいつは帝国の出身であったからな。皇帝としても、半分は帝国の血が入っている娘の方がいいかもしれん」
その頃は、母が亡くなってから誰もエリュシアの相手をしてくれなかったから、自分の人生を諦めていたように思う。
まともに世話をされなくても、自分は弟妹の中で一番と年下だし、そんな扱いを受けてもしかたないと思っていた。
父親という存在は知っていたが、自分とはかかわりのない遠い人。彼に待遇の改善を要求するなんて、考えたことすらなかった。
「ザフィーラは、帝国に嫁ぎたくないというのだ。たしかに、帝国の影響力は魅力だが、相手が六十を過ぎていてはなあ」
母が亡くなって以来初めて父に呼ばれたかと思えば、父と正妃のデリアだけではなく、異母姉のザフィーラと、異母兄であり王太子であるヴァルスもその場に同席していた。
正妃のデリアと並んで座った父は、こちらを見下ろしていた。
「たしかに、エルフリーダによく似ておる。もともとあいつは帝国の出身であったからな。皇帝としても、半分は帝国の血が入っている娘の方がいいかもしれん」