奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
「トーマスさん、私の魔道具を扱ってくれる?」
「もちろん。我が商会の専属でいかがですか?」
トーマスが、協力してくれるというのならば、ありがたい。エリュシアは、ありがたく彼の好意に頼ることにした。
こうして、帝国に新たな魔道具師『エリア』が誕生した。彼女の名が知られていくようになるのには、まだもう少し時間が必要だ。
* * *
(――無事に、戻れた)
ベッドに置き上がったディーデリックは、改めて自分の両手を見つめた。
時戻りの宝玉――それを使うことで、時を戻せると聞いていたが、真実だとは思ってもいなかった。
それでも『時戻りの宝玉』を使うと決めたのは、エリュシアの死を目の当たりにしたからだった。
あの日は、朝から嫌な予感がしていた。
皇帝としての父は偉大かもしれないが、彼の治世には危ういものを感じていた。
時々発生する行方不明事件。魔力の多い者が、家を出て、そして戻らない。
調べを進めていくうちに、行方不明者の中には、どうも父と関わりのある者が多いというのに気がついた。
父を訪問し、そこから戻らなかった者もいる。
「もちろん。我が商会の専属でいかがですか?」
トーマスが、協力してくれるというのならば、ありがたい。エリュシアは、ありがたく彼の好意に頼ることにした。
こうして、帝国に新たな魔道具師『エリア』が誕生した。彼女の名が知られていくようになるのには、まだもう少し時間が必要だ。
* * *
(――無事に、戻れた)
ベッドに置き上がったディーデリックは、改めて自分の両手を見つめた。
時戻りの宝玉――それを使うことで、時を戻せると聞いていたが、真実だとは思ってもいなかった。
それでも『時戻りの宝玉』を使うと決めたのは、エリュシアの死を目の当たりにしたからだった。
あの日は、朝から嫌な予感がしていた。
皇帝としての父は偉大かもしれないが、彼の治世には危ういものを感じていた。
時々発生する行方不明事件。魔力の多い者が、家を出て、そして戻らない。
調べを進めていくうちに、行方不明者の中には、どうも父と関わりのある者が多いというのに気がついた。
父を訪問し、そこから戻らなかった者もいる。