奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
ディーデリックのやるべきことはひとつ。
エリュシアを見つけ出し、保護しよう。父に見つからないように保護するぐらいならば、今のディーデリックにもできるはずだから。
* * *
魔道具師エリアとしての生活は、それなりに順調に始まった。
やり手の商人であるトーマスの庇護を受けたということもあり、住むところにも困らなかった。
生活の場として、商会の寮の一室を借りられることになった。そこまでトーマスの世話になるわけにはいかないと最初は断ったけれど、近くにいた方が安心だからと言われて受け入れることにした。
朝食と夕食はこの家で、昼食は工房で出してもらえる三食付きだ。
毎日決まった時間に工房に行き、仕事をして、夕方戻る。友人も何人かできた。毎日が充実していて、楽しい。
「トーマスさん。今度は、この魔道具を作ってみようと思うんです」
エリュシアが取り出した設計図は、母が遺したものだった。髪を乾かすための魔道具である。温風で髪を乾かす道具はすでにあるのだが、かなり大きなもの。
髪を乾かし終える頃には、手首が痛くなってしまうほどだ。
エリュシアを見つけ出し、保護しよう。父に見つからないように保護するぐらいならば、今のディーデリックにもできるはずだから。
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魔道具師エリアとしての生活は、それなりに順調に始まった。
やり手の商人であるトーマスの庇護を受けたということもあり、住むところにも困らなかった。
生活の場として、商会の寮の一室を借りられることになった。そこまでトーマスの世話になるわけにはいかないと最初は断ったけれど、近くにいた方が安心だからと言われて受け入れることにした。
朝食と夕食はこの家で、昼食は工房で出してもらえる三食付きだ。
毎日決まった時間に工房に行き、仕事をして、夕方戻る。友人も何人かできた。毎日が充実していて、楽しい。
「トーマスさん。今度は、この魔道具を作ってみようと思うんです」
エリュシアが取り出した設計図は、母が遺したものだった。髪を乾かすための魔道具である。温風で髪を乾かす道具はすでにあるのだが、かなり大きなもの。
髪を乾かし終える頃には、手首が痛くなってしまうほどだ。