奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
「……殿下」
ぽつりと口にしたら、ディーデリックは大股にこちらに歩いてきた。いや、駆け寄ってきた。
次の瞬間、彼の力強い腕の中にすっぽりと抱え込まれてしまっている。
「探した! 探したんだ。俺は、君をずっと探していた――ああ、こんなところで会えるとは!」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられて、息が止まるのではないかと思うほど苦しくなる。
エリュシアの手がためらいがちに上がって彼の背中に掴まろうとし――そして、力なく下に落ちた。
「どうして、こんなところにいらしたのですか?」
「君に会いたかったから」
エリュシアの口から漏れたのは、可愛げのない声。だが、ディーデリックは、まっすぐにエリュシアを見つめてくる。
あまりにも真っすぐで、こちらが思わず視線をそらしたくなるほどだった。
「会いたかったって……なぜ? なぜ、殿下も記憶を持っているのです?」
口にすべきではなかったかもしれない。でも、そう問わずにはいられなかった。
ようやくエリュシアを腕から解放したディーデリックは、柔らかく微笑んだ。
「そのことで、君と話をしなければならない」
話――どうしよう。
ぽつりと口にしたら、ディーデリックは大股にこちらに歩いてきた。いや、駆け寄ってきた。
次の瞬間、彼の力強い腕の中にすっぽりと抱え込まれてしまっている。
「探した! 探したんだ。俺は、君をずっと探していた――ああ、こんなところで会えるとは!」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられて、息が止まるのではないかと思うほど苦しくなる。
エリュシアの手がためらいがちに上がって彼の背中に掴まろうとし――そして、力なく下に落ちた。
「どうして、こんなところにいらしたのですか?」
「君に会いたかったから」
エリュシアの口から漏れたのは、可愛げのない声。だが、ディーデリックは、まっすぐにエリュシアを見つめてくる。
あまりにも真っすぐで、こちらが思わず視線をそらしたくなるほどだった。
「会いたかったって……なぜ? なぜ、殿下も記憶を持っているのです?」
口にすべきではなかったかもしれない。でも、そう問わずにはいられなかった。
ようやくエリュシアを腕から解放したディーデリックは、柔らかく微笑んだ。
「そのことで、君と話をしなければならない」
話――どうしよう。