奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
そのうちの一人が、一度目の人生におけるエリュシアだ。若い娘を求めた皇帝に嫁がされた。
なぜ、エリュシアが離宮で放置されていたのか、今でも答えは見つかっていない。普通、無理難題をふっかけてまで若い妻を求めたのならば、寝所に侍らせるだろうに。
「……かつて俺は、あの人を玉座から引きずり降ろそうとした。だが、失敗したんだ」
ディーデリックは語る。
一度目の人生では、エリュシアがオーディラスの側妃となったこと。だが、どういうわけか離宮に放置され、三年が過ぎたこと。
三年後エリュシアは殺され、そしてディーデリックは絶望したこと。時を戻して、エリュシアを救い、帝国を正しい道に導こうとしたことなど。
「……信じられない話だろうが、これが俺の経験してきたことだ」
静かに話を聞いていたシャリーンは、深々とため息をついた。緩やかに首を左右に振っている。
「では、エリュシア殿下がこの国にいるのは……?」
「あのまま嫁がされたら、きっと同じことが繰り返されると思ったんです。だから、逃げるしかなかった。この国に来た時には、ただ、逃げてきただけ……それ以上のことなんて、考えてもいなかった」
なぜ、エリュシアが離宮で放置されていたのか、今でも答えは見つかっていない。普通、無理難題をふっかけてまで若い妻を求めたのならば、寝所に侍らせるだろうに。
「……かつて俺は、あの人を玉座から引きずり降ろそうとした。だが、失敗したんだ」
ディーデリックは語る。
一度目の人生では、エリュシアがオーディラスの側妃となったこと。だが、どういうわけか離宮に放置され、三年が過ぎたこと。
三年後エリュシアは殺され、そしてディーデリックは絶望したこと。時を戻して、エリュシアを救い、帝国を正しい道に導こうとしたことなど。
「……信じられない話だろうが、これが俺の経験してきたことだ」
静かに話を聞いていたシャリーンは、深々とため息をついた。緩やかに首を左右に振っている。
「では、エリュシア殿下がこの国にいるのは……?」
「あのまま嫁がされたら、きっと同じことが繰り返されると思ったんです。だから、逃げるしかなかった。この国に来た時には、ただ、逃げてきただけ……それ以上のことなんて、考えてもいなかった」