奪われる人生なら、 すべて捨ててしまいましょう ~忘れ去られた第七王女による国を巻き込んだ逆転劇~
最初からトーマスがエリュシアの作った魔道具を大々的に扱ってくれたからだ。
だが、母はそうではなかった。
自分の作った魔道具を評価してくれて、国外にまで売り出しに連れて行ってくれた。そこまでしてもらえたら、涙が出るほど嬉しいし、感激したに決まっている。
「……だが」
「悪いのはあなたじゃないわ。父よ。後宮に入れたならば、しっかりと守るべきだった」
権力にものを言わせて、母を後宮へと呼んだ。
他国の平民を後宮に入れるなんて、きっと反対も大きかっただろうに。
それなのに、母をしっかりと守ってくれたかと言えばそうではなかった。母亡きあとのエリュシアも。
守られていたら、あんな生活はしていなかった。
「――それに、憎むべき相手がいるのだとしたら毒を盛った本人よ。もしかしたら、他にもやり方があったかもしれないのに」
例えば、母に金銭を渡して身を引かせる。エリュシアを連れていっていいのであれば、母はきっと喜んで王宮から出た。
だが、デリアはそうしなかった。彼女は、母を殺すことを選んだ。それも、目障りな側妃達の中でただひとり、後ろ盾がないという理由で。
だが、母はそうではなかった。
自分の作った魔道具を評価してくれて、国外にまで売り出しに連れて行ってくれた。そこまでしてもらえたら、涙が出るほど嬉しいし、感激したに決まっている。
「……だが」
「悪いのはあなたじゃないわ。父よ。後宮に入れたならば、しっかりと守るべきだった」
権力にものを言わせて、母を後宮へと呼んだ。
他国の平民を後宮に入れるなんて、きっと反対も大きかっただろうに。
それなのに、母をしっかりと守ってくれたかと言えばそうではなかった。母亡きあとのエリュシアも。
守られていたら、あんな生活はしていなかった。
「――それに、憎むべき相手がいるのだとしたら毒を盛った本人よ。もしかしたら、他にもやり方があったかもしれないのに」
例えば、母に金銭を渡して身を引かせる。エリュシアを連れていっていいのであれば、母はきっと喜んで王宮から出た。
だが、デリアはそうしなかった。彼女は、母を殺すことを選んだ。それも、目障りな側妃達の中でただひとり、後ろ盾がないという理由で。