領地開拓のために捨てられ令息を拾ったら、わんこ系イケメンになって懐かれました!
夕方、セシルの能力を確認したアミュエルとジェイソンは、彼とともに笑顔で帰宅した。
出迎えたのは慌てた様子のカタリナだった。
「あなた、大変よ! レンデル侯爵子息がおいでになったの!」
「氷の将軍が? そんな連絡は来てないだろ」
「郵便事故で遅れていたみたいなの。手紙が来た直後にご訪問なさってびっくりしたわ。今は客間でお休みいただいてるの」
「アミュエルに結婚の申し込みか!?」
「まさか」
はは、と笑ったアミュエルだが、ジェイソンは深刻に悩み始める。
「む、婿に来てくれるなら、なんとか妥協……」
「やめてよ、そんなんじゃないよ」
「とにかく着替えてご挨拶してきて!」
「わかった」
「アミュエルたちも着替えてね、晩餐にはご一緒よ」
「わかりました」
「わかったわ」
返事を聞いたカタリナはすぐさまキッチンへ引き返す。
「高名な将軍がなにしに来たんでしょうか」
「さあ……でもきっと大丈夫よ」
不安そうなセシルに、根拠のない気休めしか言えないのが歯がゆい。
もしかして王子の命令でセシルの状況を確認しに来たのだろうか。
とにかくさっさと追い帰さないと。
アミュエルは拳をぐっと握りしめた。