領地開拓のために捨てられ令息を拾ったら、わんこ系イケメンになって懐かれました!
実家であるカントリーハウスに戻ると、ジェイソンはセシルの身なりを整えるようにと従僕に命じた。
貧乏貴族であるスタン家には召使は充分な人数がおらず、だからアミュエルは自分の手で荷ほどきをして片付けた。
夕食にはドレスを着替えてダイニングに行き、そこにいた青年に驚いた。
「セシル様……よね?」
「はい」
微笑を浮かべるはかなげな美青年。黒髪は金髪になっていて、緑の瞳はエメラルドのようだ。父のお古の服はサイズが合わなくてだぼついているが、かえってお忍びで田舎に来た高貴な貴族のようだった。
「まるで別人だわ」
「驚かせてすみません。父に目立たないようにと言われて髪は染めていました。もう必要ないかと思って、洗い流しました」
「そう……」
こんな美しい青年だとわかっていれば、あの令嬢も扱いを良くしていたのではないだろうか。そう思うが、彼が擬態していてくれたおかげで領地に招くことができたのだからなんとも言えない気持ちになる。
ジェイソンもまた、彼の変化に驚いていた。
カントリーハウスで留守を預かっていた母もまた、来訪直後の彼との差に驚いていた。
「なんて美しいの。妖精のようだわ。このままうちの子になりなさい!」
「お母様、なんてこと言うの!」
「そうだぞ、うちの子にとは」
「養子にしましょう!」
目をきらきらさせる母に、父はいくぶんかホッとした様子を見せる。
「それはいいかもな」
「ちょっと待ってよ、本人の目の前でなんて相談してるの!」
アミュエルが止めると、